とにかく仕上げる!読書感想文の書き方
本を読んでも「感想、何も思い浮かばない」子も、わりと多いみたいです。
うちの子もそうだったから、手伝うのにも苦労しました。
苦労の中で悟ったことは。
感想文はうまく書かなくていい。
(感想文はうまく書かせようと思わなくていい)
ということ。
ここでは、賞を狙う人のための書き方ではなく、
私が国語の苦手な子を手伝ったときの方法、
とにかく仕上げるために必要なことを、書いていきます。
本人が興味が持てる本であれば、仕上げることができます!
児童書にはパターンがあります。
①主人公に ②何かが起こって ③主人公が成長する
これだけです。
これだけを押さえて、次のように、作成していきましょう。
1.書き始め
1-1 この本を選んだ理由
タイトルで
「~~に興味があるから」「~~が好きだから」など
表紙で
「表紙の絵がきれいだったから」「表紙を見たら面白そうだった」など
薦められたから
誰に薦められたか、その人はどんな点を薦めたか、など
長くしたい場合は、このあたりに普段の自分の興味などを書き込んでもよい
1-2 その理由で本を読んで、どうだったか
タイトルで
「おばけの世界に行けて楽しかった」「猫になりたいと思った」など
表紙で
「この物語世界のイメージぴったりの絵だった」「表紙の絵で想像していたのと違うお話だった」など
薦められたから
「~~なので、薦められた理由がわかった」「自分も誰かに薦めたくなった」など
どんな小さなことでもいいのです。
選んで読んでみてどうだったのか、書くことが有ることが大切。
「選んだきっかけ→その結果」=前振りです。
2.メイン
2-1 主人公の説明
主人公の性格、物語のはじまった時の主人公の状況、などを簡単に書きます。
例)この本の主人公は、普通の小学生の男の子。など
(例はテキトーなので、しっかり自分の文章で書いてくださいね!)
2-2 出来事を書く
この本の主人公は、こんな出来事を体験したんですよ~、と紹介する。
例)主人公は、~~~という理由で猫になって、ねこの町で遊ぶことになった。驚いたことに、友達も同じようにねこになってその町に来ていた。そこは~~な場所で、~という事件が起こった。主人公はそのとき~~で、~~となった。など
とにかく仕上げるためには、あらすじになってもかまわない。
長くしたい場合は、ここであらすじボリュームアップしてかまわない
2-3 主人公の成長を書く(省略可能。わからない場合は2-4へ)
主人公の成長とは「どんなことができるようになったか」です。
「お話が始まった時と比べて主人公が変化した良い点」です。
この部分を的確に書けると、感想文らしさが増します。
+★「成長したのは、こんな出来事があったから」と関連づけて書ければ尚良い
+★★ それについて、読んだ人の思いを書けたら更に良い
例)主人公は、おばけの望みを叶えてあげたことで、~~~ということを知ることになり、一生懸命に生きようと思うようになった。主人公が~~というところで、私は~~~~と思った。私だったら考えつかないことだ。 など
感想文なので、正解を気にしなくていいです。思ったままで。
・・ですが、「主人公の成長」について、どうしてもわからないときは、
この項目は書かなくても大丈夫です!
代わりに、次の2-4にヒントを書いたので、そこから選んで書いてください。
+★★★2-3、2-4、両方を書ければ、素晴らしい!
2-4 ヒント
2-3が書けない時は、次のヒントの中から書けるものを1つ以上選んで書いてみてください。
出来事について
・本の中で面白かった出来事は何?どんなところが、どうして面白かった?もし同じことが自分に起こったら、どんな対応・反応をする?
・出来事じゃなくてもかまいません。面白いとか好きだと思ったのはどこ?
場面や、ちょっとした言葉、行動。何でもいいのです。
その面白さを、この本を読んだことのない人に説明するつもりで、書いてみて。
「ここがこういう風に面白かったんだ」と書ければ、それは立派な感想文です!
登場人物について
・自分と主人公とを比べて、主人公が凄いと思う点は?その場面、その理由
・自分と主人公とを比べて、「わかるなぁ」と共感できるのは、主人公のどんなところ?どんな行動?どんな場面?
・自分だったら、主人公と違って、この場面ではこうしただろうなぁ、という点
・自分も主人公のようになりたいか?なりたいとすれば、どうして?なりたくないとすれば、どうして?
・主人公を好きか、嫌いか。その理由。
・もし自分が主人公だったら・・・
主人公以外の登場人物についてでもOK
3.まとめ
まとめ方1 テーマに気づいた場合
物語全体を思い浮かべ、何か気づいたことがありましたか?
あったら、それについて書いてみましょう。
読み終えて気づいたこと、心に残っていることは、物語のテーマだったりします。
児童書によくあるテーマの例
思いやり/友情/希望を捨てないこと/自分を信じること/一生懸命/
努力していれば誰かが見ていてくれる/あきらめないことの大切さ/
勇気を持つこと/誠実であること/嘘をついたらいけない/命の大切さ/
新しい場所では新しい出会いがあること/出会いがあれば別れもあるが、
前へ進み続けよう!
こんな感じですかね。
で、
「この物語から、~~~というメッセージを受け取りました。
私は、~~~していこうと思います。」
「この本の作者は、~~~ということを言いたかったのだと思います。
私は、~~~を目指したいと思います。」
など、これからの自分について、決意表明のようなものを書いてまとめます。
まとめ方2 テーマがさっぱりわからない場合
「テーマ」については触れなくてよい。
本の主人公が、これからどうなるのかを想像して、書く。
できるだけ明るい、希望に満ちた「その後」を想像して書くと良い。
もちろん、本の内容は踏まえてね。
最後に、「自分も主人公のように、~~~でありたい」などと理想的な姿を書いてまとめる。
主人公が嫌いだと書いた人は、
「自分は主人公と違って、~~~ができる人でありたい」でOKです。
あとは、字数の調整をして、できあがりです!
子供たちは、思ったことが無いのではなく、思ったことを表現できないだけです。うまく引っ張りだしてあげれば、感想文はすぐにできあがります!
もう新学期がスタートしている地方もありますが、
ラストスパートでがんばる人のお役に立てればと思いアップしました。
8月中旬から、アクセス数がどーんと増えているので、
もしかしたら感想文関連で何か探している人がいるのかな、と、思いました。
ブログ1000PV記念記事です。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。